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お子さんが言うことを聞かないときに欠けている視点とは

2018.07.25

発達障害の改善と支援【生き方改革塾】臨床心理士の舩曳です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

以前からも相談はあったのですが、昨今再び

 

「 発達障害を持つお子さんが言うことを聞いてくれない 」

 

というご相談が、立て続けにあったものですから、我々が普段お伝えしていることを、今回は伝えたいと思います。

 

原因その1 手段は本人がニーズ(困り感)を持ってから

 

例えば、ADHDであれ、ASDであれ、ご自身が発達障害の自覚を持ってほしい思いから、病院受診や一人暮らし、バイトを勧める場合があると思います。

 

もちろんそのこと自体、発達障害を持つお子さん自身が自覚を持つ過程として、とても大事なことです。

 

ですが、その際に

 

★お子さんのニーズ確認★

 

をしていますか?とどの場合でもお聞きしています。

 

我々は大人なので、問題に対する解決法はすぐに思いつくでしょうし、今回の例であれば、発達障害である自覚を持たせるためには、診断を受ける必要があり、

 

「 受診しないと、発達障害かどうか分からないから、受診を勧める 」

 

わけですが、実際ここで”受診”というものは、”解決に至るための手段である”ことにお気づきでしょうか?

 

すなわち、お子さんにニーズ、つまり困り感がない状態で、手段だけを与えると、お子さんからしたら、「余計なお世話だ」となるわけです。

 

ですので、他のことを置いておいたとしても、まずは

 

「 お子さん自身のニーズに合わせた 」

 

解決方法の一つとして、病院受診があるという認識をしておきましょう。

 

原因その2 関係性に甘え、端折り過ぎている

 

では、なぜ上記のような、やり取りが起こってしまうかというと、親子共に

 

「 これくらい言わなくても分かっているだろう 」

 

という関係性に対する甘えがあるとも、お伝えします。

 

書いた通りなんですが、親から見たら『これだけ物を失くしたり、仕事でミスをしたり、友だち関係も破綻しているのだから、困っているに違いない』と思っているところを

 

【言わずに省いて伝えるから】

 

『 あんた発達障害かもしれんから、病院に行って来なさい 」

 

という伝え方になるんですね。

 

お子さん側からすると、「そもそも自分は人間関係も仕事も勉強もうまく行かせようと思っていない。ただ不愉快なだけだ」という認識を持っている方も少なからずいる訳です。

 

とすると、上記のようなことを言われると、言語化自体もめんどくさいので、

 

「 うるさい!自分のことは自分でするからほっといてくれ 」

 

となるわけですね。

このままではいつまで経っても平行線です。

 

ただ、発達障害を持つお子さんの保護者の方も、いろんな要因があって、話が長くなったり、一方的になることもありますので、適切な長さでというのは難しいかもしれません。

 

普段の塾内カリキュラム、ペアレントトレーニングの中では、紙に書いて、視覚化して、順を追って説明をすることを推奨しています。

 

そのため、整理をすると、

1.お子さんのニーズをちゃんと自分の口から言葉にさせる(「困っているから助けてほしい」など)

2.関係性に甘えず、端折らず伝える

ことが重要です。

 

1も2も、両方とも焦って解決しようとするからこそ起こるトラブルです。

 

隣に住んでいる子どもに説明するくらいの心理的距離感で、噛み砕いて、分からないと言われたら、より平易な言葉で説明するくらいでちょうどいいと知っておきましょう。

 

それでも難しい場合は、伝えるテクニック(作戦)をお伝えしますので、個別にご相談下さい。

 

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